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『ブラックパンサー』最高。そしてインフィニティ・ウォーへ

Posted on 22/03/2018 00:09 by なわでいず

子どもの小さなうちにブランクのあった映画歴は、子どもと観るためという選択肢を増やして、自分でも驚くほどの変遷を経た。

いまは『スター・ウォーズ』と『マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)』に熱狂している。

年度末の気ぜわしさにぎっくり腰で生きた心地のしなかった3月上旬を終え、つい先日『ブラックパンサー』をIMAX3Dで観た。
これはすごい。エクセルシオール!

意見を述べると、

● MCUに興味がなくとも単体で楽しむこともできる
● 興味があれば『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』を事前に観ておくとよりよき
(その6日後?からこの作品は始まる)
● 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を観る予定ならば絶対に観るべき

昨年5月『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』を「生まれて初めて映画観た気分」と形容して、生涯の名作認定したばかりでなんなんだけど、『ブラックパンサー』もまた「映画ってこれほどすばらしい!」と生涯の名作へ飛び込んできた。

絶賛ばかりを聞くと穿ってしまう性質があるのだけれど、マーベルだけは絶対に裏切らない信頼感がある。
ただし、すこしもがっかりしたくない弱気が「うん、好みもあるし…」とかすかにおよび腰。

単体作品をつづけて観てきて、『アベンジャーズ』を観て、迷って迷ってようやく一番好きなキャラクターはキャプテン・アメリカだと返答できるよう準備を整えたのだけど(なんのためなのかはわからない)、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』がまさかの大逆転ホームラン。

いつかシリーズまとめてBDボックスが出ると信じてMCU作品の購入は我慢していたので『ガーディアンズ2』は1とともに購入して初のコレクションとなった。いまもちょくちょくBGMがてら再生して泣き笑いしている。

熱血漢、まっすぐさ、正義、キャプテン!と燃えていたのが、クズがよりひどいクズと対峙する(とてもいい意味で。本作への褒め言葉)しょうもなくて笑いの絶えないガーディアンズにシフトした現在の嗜好に、キャプテン・アメリカ寄りの真面目さが『シビル・ウォー』からもよく伝わってきていた『ブラックパンサー』である。
もしかしてもうキャプテン・アメリカすらだめかもと不安にならなくもなかったほどガーディアンズの虜なのに!

もっとも、『ブラックパンサー』も『ガーディアンズ〜』も、笑えるかアツいかといった部分だけが秀逸なのではないことの証明ともなろうか。

初の黒人ヒーローだから?ワカンダという隠れた超文明国の設定が見事?興行収入大記録?ミシェル・オバマが絶賛したから?「おお、これでブラックパンサーはアベンジャーズに参戦するんだ」というシーンがあるから?

無関係にとにかくすごい!!

チャドウィック・ボーズマン演じるワカンダの王子ティ・チャラは『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の時点でちょっと違ってて、ここで出演を終えるキャラクターではない雰囲気を漂わせていた。
端々までエレガントで、温和な表面には砕けぬ正義への忠心をにじませているというか。

彼が若き国王として守るべくワカンダの美しさ、これだけでも2400円(IMAX3D)を払う価値があるほど見事。時間がゆったりと流れていそうな牧歌的な情景から行き交う人々のひしめく情緒ある街並み、おそらく中枢を担うエリアの「どこの星か」と思うような地球最先端であろうビル群。
人々の装いも長い伝統を感じさせる美しさに最新鋭の機器を持ち歩く。
話すアクセントには白人からの植民地支配を受けずに独立してきた歴史を感じさせる。
突き出す超高層建造物はスターク・タワーのような現代的な雰囲気をまといながらも、ワカンダの文化を想起させる優美なカーブが印象的で。

まさかの衣装で泣いたのがワカンダ王国の親衛隊ドーラ・ミラージュ。
スター・ウォーズのロイヤルレッドガードのように赤く、金刺繍で彩られたこれまたワカンダの伝統を思わせるデザインで、手にする槍のような武器には世界最先端の技術。
伝統と文明の見事な融合をみせるドーラ・ミラージュのいでたちは、ワカンダの景観の素晴らしさそのものの凝縮かのよう。

なお隊長のオコエ様、MCU大好き女子の2番手に食い込みました。オコエ最高。
(一番はブラック・ウィドウ。殺されたい)

美しく巨大な秘密を内包したワカンダ、その国王もまた大きな秘密に苛まれるのは、美しい心を持ち合わせているから。
いつも堂々としているのではなく、ときに頭を抱え涙を流しても、正しさを追い求めるさまに、親しみとより崇高さをおぼえる。当然に盲信してきた偉大な父親のダークサイド、敵方となるキルモンガーの思想は正しくなくとも背景がしだいに見えるにつれ悲しみは増す。守るべきものがたくさんある。守るためには戦わなくてはならないのか。葛藤し、正面から対峙する姿は、真に王にふさわしい。

ティ・チャラを取り囲む彼を信じ、国を愛するキャラクターたちはオコエ以外にもひとりひとりの存在が立っている。
妹シュリの愛らしさは劇中ひとさじのほっこり感、スパイ活動のおり難民の保護の必要性を痛感するナキアはルピタ・ニョンゴがじつにぴったり。

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でキャップの親友バッキーの洗脳がとけウィンター・ソルジャーからバッキーに戻っていこうとするラストシーンからもまた、『ブラックパンサー』へつながるあらゆる要素があるのだと思い出させられた。

のどかな農業で栄えるアフリカの秘境の大いなる秘密に、バッキーは守られた。
ティ・チャラがキャップを信頼した証だろうし、『大いなる秘密でなくす』ことは、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』への参戦とつながる。

4月27日に公開を控える『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』。

ちょこっとずつ出てくるトレーラーやビジュアルに都度大興奮して、涙を浮かべる。
バナーどうしたかな、ソーの右目はあのままなんだ、ファルコン!キタ!グルートは思春期!スパイディかわいい!ストレンジやっぱりカッコいい!アイアンマンさすが!オコエたちを引き連れた精悍なブラックパンサー!!!クイル(笑)←メロメロ

肉体と同じくらい枯れてきた感性でもまだこんなにもときめくことができることに驚いているし、マーベル映画と同じ時代を生きていられること、そしてスタン・リーに感謝。次も出演でも期待してます。


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