十勝・池田町のビワタケヒデに会ってきた
Livedoorブログから飛んできた皆様、一週間も遅れてしまいまして、申し訳ありません。
本当に取り急ぎ、ビワタケヒデの近影を。
13日はビワタケヒデに会ってきた。
道路や電車を通行止めにまでした大雨は前日でほぼ終息し、そのおかげで日中は馬房に入れている理由だった「大量のアブ」がずいぶん減ったそうで、夏空に広大な十勝平野を背にしたビワタケヒデという美しい構図を拝むことができ、こうして撮影も叶った。
こちら池田町も札幌と同様、当日も含めたこの夏は異様に暑いそうで、そればかりか北海道の夏の涼しさの主軸だったはずの湿度が高い、その上、無風という酷暑ながら、元気で暮らしていた。
これまでCBスタッド、社台SS荻伏種馬場、ノーザンホースパーク、ふたたび社台SS荻伏種馬場、小西牧場さんと移動してくる先々で見学させていただいてきた。その経験から見ても、タケヒデは表情からすっかり穏やかになったように見受けられた。
どちらの牧場にいても、どなたもとてもよくしてくださっていたのだから、単にトシをとった可能性があるけれど、何かがセンシティブなタケヒデの心を落ち着かせたのではないかと、そのあらゆるファクターがあちこちに散見される牧場だなぁと、感じる。
日高よりも北海道らしい(?)過酷な冬に耐えて迎えるはずの過ごしやすい夏ではないのが気の毒ではあるけれど、ここは馬房に入れば扇風機をガンガンかけてくれて、虫が寝静まる(寝るの?)夜間にはがっつり昼夜放牧してくれる。
おかげでビワタケヒデは引退馬にありがちなおデブちゃんになるでもなく、かといってこれまでのように太れない体質は返上したらしい。放牧地に放した瞬間、わーっと駆け出してゴロンゴロンしたため、全身がドロドロ。長雨で外に出られなかった子どもがはしゃいで泥だらけになった姿みたいで、微笑ましかった。
まだあどけなかったパートナーのアテ馬候補クンもすっかりビワタケヒデと背丈を同じだけのばし、ますますタケヒデと好相性を見せていた。互いの首すじに群がるアブを追い払うようにガブガブしあい、ときにたてがみの付け根を噛み合い(サルのノミとりみたいなものなの?)、ケンカすることもなく、仲良く過ごしていた。
彼がまた人懐っこいコで、小学生の娘っ子たちにおとなしく鼻面を撫でさせるので、それを見たタケヒデが、わたしにも噛みつくことなくじっとおデコを触らせてくれるようになったのだろうか。
帰り道、息子が「池田町、いいねえ。お金あったら引っ越せたらいいのにね」と言った。
あのぅ、経済的な問題ですか…。
息子のハートもがっちりつかむ十勝が、ビワタケヒデをのびのびさせてくれているのかもしれない。
食べ物はおいしいし、
ばんえいは楽しいし、
タケヒデは元気だし、
十勝いいとこです。
この一年ですっかり十勝のトリコ。
関連エントリ:「池田町・ビワタケヒデのおうちにて 続編 」