ウトナイ湖へ
なんてか、こう、心身は、
疲れ方のバランスもとれてなきゃ厄介だ。
と、このごろ、痛感させられる。
毎週火曜日の夕方ころには「もうやだ、死のう」と思うほど
疲れていて、気力だけで踏ん張って、
やれ金曜の夜に遊びに出ようとか、土曜から泊まりがけで
どこかへ出かけようとか、いろいろアメを想像しては
かろうじて乗り越えて、いざ迎える金曜の夜。
何 も で き な い。
土曜の朝から買い出しに出て、車の給油やら用足しを済ませ
おうちではタオルケットなどの大物をどかんとお洗濯して
パンの下ごしらえ、冷凍保存のきくお惣菜の作りおき、
月曜からのお弁当のおかずの下準備・・・・・・・・・・・
半分もできないうちに、狂ったようにお菓子に手を出す。
この2年半で菓子類が大好きになった。
とくにスナック菓子への執着は気合いが入っていて、
このごろは袋菓子を4袋は食べて、健胃を誇るわたしですら
胸焼けを起こすまで止められない。
止める気がない。
というか、
もはや食べている意識がない。
スナック菓子で満腹なのか胃もたれなのか区別もつかない状態で
ぐだぐだとソファで横になり、気づいたら暗くなっていて。
もういっちょやる気を出すのは夜で、結局は平日より夜更かしして
もうススキノに出る余力もなければ、翌朝早起きなどできるわけもなく。
だけど。
なんだけど。
その流れでひたすら「身体を休める」ことに終始する日曜日、
ちびまるこちゃんのオープニングテーマを聞いては
休日の終わり、そして翌日からの労働を実感する。
「またくだらない休日を!」
絶望の深さといったら。
週末に好きなことをして、フィジカルに疲れたいんだと
メンタルが訴えてくるらしい。
なのでムリのさしてない距離までお出かけ、
人でごちゃごちゃしていないところがいい、
なーんていろいろ考えると、無性に動物に触れたくなる。
静内に馬を見に行くまではキツいので、そんなときは
ウトナイ湖なんかがナイススポット。
競馬ファンの分際で、ノーザンホースパークより向こうの
ウトナイ湖に白鳥を見に行きたいとはどういうことなのか。
ウトナイ湖は、札幌からおおよそ80km弱の苫小牧に位置しており
湿地といったほうが正しそうな浅い湖。
多くの渡り鳥の飛来地、中継地として重要な役割を果たしており
ラムサール条約にも登録されている。
期待して行くとがっかりするかもしれないほど、ただの
浅瀬なんだが、鳥類のお友だちにとってのオアシスを
ヒト類が覗かせていただけるという意味では貴重だ。
こんな貴重な場所に、ちょっと足を伸ばす程度の足労で行ける。
札幌市民って、あらゆるカードを持てる幸せ。
本当にどういうわけか、ここにはたまに来たくなる。
手袋の中で指がかじかみ、つま先がこわばり、耳が凍り。
あまりの寒さに30分も立っていられないのだけど、
白鳥にガン見されて、カモさんたちに囲まれて、
寒さに黙ってられず無意味に歩き回り、つきまとわれて。
ただそれだけのことなのだけど。
帰り道、アクセルを踏む足は妙に軽快なのだ。
根っからのイナカモンなのか、
苫小牧の湿地帯になにか縁故でもあるのか、
社台スタリオンステーションに寄り道するのがまた楽しみだからか
(冬期は14時までで見学終了、今回もワタクシ出遅れまして、
ただ蹄鉄の足跡のこる雪原を拝んで帰ってきました)
ああ、ココロがぬるま湯につかったような、そんな気分で
身体の疲労を凌駕して、今週は働いてる。
これをご覧の皆さんも、元気にがんばれてますように。