Les Misérables

いくつかの案件を相談しているChatGPTさんから「あなたについて」の問いが出てきてタップする以外の選択肢が見当たらずそのまま答えた。映画『Les Misérables』を返答に含めていたら、久しぶりに観たくなって初版限定5ディスクボックスを取り出して、もうそれだけで半泣き。
変わらず大好きなヒュー・ジャックマンが演じるヴァルジャンが「Another story must begin!」と涙を流しながら仮釈放時に渡された紙片を破り捨てるシーンで早くも最初の号泣。
こんなに泣いて体力が保つのかと思うんだけど、ファンティーヌに、コゼットにと泣きながら今か今かと待ち望んでしまうエポニーヌの「On My Own」に嗚咽。
キャストが「どうも!ハリウッドでーす!」感のある豪華さなれど、見どころは決してそれに留まらないよって今も思う。素晴らしい作品。
劇場に何度も足を運び、夜な夜なYouTube動画を探し回ってたあのときから12年も経っているのね……

フランス革命下、それぞれが苦しんで自由を求めて戦った。個人的にはエポニーヌが特につらい。明日をもしれない時代、それでも人は人を愛することをやめなかったことがこんにちの我々に繋がっているのだという気持ちを深くする。エポニーヌやファンティーヌ役には名だたる女優たちが挙手していたと聞く。絶対にサマンサ・バークスを選んでくれてよかった。彼女はエポニーヌそのものだった。
親の手下として詐欺や窃盗で食いつなぐ悲惨な育ちのなか、偶然隣に越してきた(原作)弁護士を志すも自身のすることが一般市民のためになっていないと革命へ身を投じていくマリウス。生まれて初めての友人となり、生まれて初めての恋となって。そんなマリウスが幼い頃は共に過ごしたこともあるコゼットにひとめ惚れをして、恋に落ちる二人を目の当たりにする。非の打ちどころのない身も心も清らかな二人。
降りしきる雨に打たれながらエポニーヌは『目をつぶったら雨粒は石畳を銀色に照らし、木々は星灯りに満ち、彼がわたしをみつけてくれる…わかってる、こんなのわたしの妄想の世界。彼の幸せに満ちあふれる世界をわたしは知らない、わたしはそこにいない(意訳)』と泣きながら歌い上げる。
打っているだけで画面がにじんでくる、、

映画版の本作がまだ上映されていたころ、YouTubeで「うちのオカン」みたいな動画がちょっとバズっていてわたしも何度も見て笑った。
それは自宅のようなくつろいだ場所でオカンがテレビでOn My Ownを歌うシーンを観て泣き、歌い終わるとまた巻き戻してエンドレスで泣くというものだった。何度か探したけれどもうそれは見つけることができず、今では「息子きっちり叱られて削除されたか…オカンの体裁を保ててよかったんだ」と思うことにしている。「わたしが盗撮されたのでは」と思うオカンは大量にいたでしょうし、彼女の姿に安堵した人もたくさんいるはず。自己紹介ですけどね。

生きる術でもあった確固たる信念が揺らぐという恐ろしい結論が見えそうになって川へ身を投げたジャベールの苦しみの深さたるや。つらい、悲しい、愛おしい、尊い、これらの感情をすべて涙で満たしてしまう本作の美しさを今でも変わらず素晴らしいと思う。
と同時に、対比で浮かんだのが『La Vita è Bella』。
ベニーニに「ねえ、愛の深さは涙でしかはかれないかな?』と訊かれる気分。笑みを絶やさずに軽快な音楽と語り口で凄惨な状況にあっても深い愛情を示し続ける姿がレ・ミゼラブルより軽いだなんて感じることはない。ラストシーンにはもちろん泣いてしまうけれども同時に雨上がりの青空を見上げるような気分になる。どことなくおとぎ話にすら感じられる白眉の一本だなあと改めて思う。Bravo ロベルト・ベニーニ!(大好き)

https://www.imdb.com/it/title/tt0118799

https://www.imdb.com/it/title/tt1707386/?ref_=fn_all_ttl_1

↑ IMDb なんでかわかんないけどわたしの環境ではイタリア語で表示されてる

Will you join in our crusade?
Who will be strong and stand with me?
Beyond the barricade
Is there a world you long to see?
Then join in the fight
That will give you the right to be free!

– Do you hear the people sing?  Les Misérables

作成者: なわでいず

北海道の人です