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息子、投薬再開|ストラテラ初処方から7日目

Posted on 29/01/2011 10:35 by なわでいず

まず、先のエントリでストラテラの処方量の計算間違いに気づいてしまって、仕事中にもヘンな汗をかいていた。あわてて直した。

日本イーライリリーのプレスリリースでの紹介では、ストラテラは0.5mg/kgからスタートといったくだりを、「増量していって維持される量」である1.2mg/kgから投与を…と読み違えていたことと、息子の一日量は、朝夕各5mgなので、計10mgであることをうっかり考慮していなかった。

体重24kgの息子は12mg/日の計算となるが、日本で出ているストラテラは5mg、10mg、25mgの3種類。これでは12mgという量の加減ができないので、「体慣らし」というほど少なくはない。

ましてや、6歳児である。当初「1.2mg-1.8mg/kgが維持量とあるので、それの1/5にも満たない量」と記していたが、ごっつ少ないとは決して言えない、というより、カプセルが最小が5mgで次は10mgのため、一日処方量が10mgとは、おそらく日本ではスタート量としてもっともスタンダードだと思われる処方だった計算であること。

すみません。足に冷や汗かいて寒いです。。

というわけで、その後の息子の経過を、これまた備忘録にすぎないのですけれど。

2011年1月22日にストラテラ5mgを朝晩の一日2回、計10mg/日の投薬を開始した、高機能自閉症の我が息子。

1回目は初めてのカプセル(錠剤も飲んだことがない)に戸惑い、ようやく飲み込んだと安堵する間もなく、いつも朝食後2時間も経てば「おなかすいた」とぬかすくせに、お昼ごはんがすすまなくなった。副作用を疑った。

昼寝をしなくなって3年も経つのに、投薬を始めるなり日中寝入ってしまったり、明らかに食が細くなり、体重が減り、身体の強いかゆみを訴えた。そして、よく「おデコが痛い」と言っていた頭痛も、これまでとは違う側頭部や後頭部を指して「痛い」と言い出した。どれもこれもストラテラの考えられる副作用とまったく合致していた。

4日目の朝に薬を飲ませたものの不安になり、「何かあればすぐ連絡するように」と言われていたので、昼間に医師に電話して状況を伝えたところ、「いったん休ませて2、3日様子を見ましょう」と告げられた。これが前回までの出来事。

 

ストラテラ投薬4日目の夜は、医師の判断で服用を中止。それを先に話して開放感を得られたのか、はたまた薬を飲んで時間が経てば体調も多少は落ち着くのか、息子はたんまりとごはんを食べた。ほっとするほど食べた。

5日目、6日目はまるまるお薬はお休みして、投薬休止3日間目にあたる処方7日目の朝も飲まずに過ごした。

 

ストラテラを飲んでから気になっていた4点が、すべて解決された。

・全身のかゆみ→何も訴えない。おしりや太ももは例年どおり事実カサつきポリポリかいているが、泣いて訴えはしなくなった。

・食欲の低下→自称「おなかが空かない」は一度も言わない。勘弁してほしいくらい食べている。

・頭痛→一度だけ訴えた。お風呂場の蛇口に打ったらそりゃあ痛いだろう。

・体重の低下→食欲と正比例で、推測800gの低下から、3日間で600g戻した。

 

…明らかに副作用だったんじゃないだろうか。

断薬から4日目となる1月28日、U医師に電話で相談して、この現状を報告する。「まだ多かったかもしれないね」やっぱりそう判断されますよね。「一日1回に減らして飲んでみましょう」との指示を受けた。これで前回と前々回のエントリで記している処方に対する推測と計算が初めて成立する、と‥‥‥(修正しました。まったく算数もできなくてかたじけない)。

しばし躊躇したが、医師も強くは勧めない。決断するのはわたしなのだ。一日に一回だけの時間帯は朝と夜のいずれがいいか尋ねた。「夜だとおかあさんが状態の変化を見られますよね」そうか、そういう理由で夜という選択肢があるんだ。それでは、そのようにしてみます。

 

保育園と息子にその旨を報告して、帰宅して夕飯を食べたあと、お薬を飲むかどうか息子に訊いてみた。

「わーい、おくすりー!」

ちくりと痛い。

息子は4日前までとまったく同じように、上手にスティックゼリーだけを最初から3口続けてごくんと丸呑みして、「お薬もだいじょうぶだよ!」と言うので飲ませた4口目のストラテラ入りゼリーも数十秒かかったが「ウン」と強くうなずきながら、「いま飲んだよ〜」とうれしそうに口を開けてみせた。

 

食事は終わった。ゆっくり休もう。今夜はテレビも許す。

 

そしたら23時になろうという時刻までガンガン起きてて、母から罵声を浴びてしぶしぶ布団に入った息子。「お出かけするなら3時に起きるよ!」と吹いたはいいが、結局は夜更かしした母がフラフラでお化粧を終えて食事も済ませ、忍耐の限界で怒鳴った8時までぐっすり。

寝坊したから静内は行けないからね。だけど、どっか楽しいところへ行こう。買い出しもお料理もお洗濯もいいや。明日のおかあさんに任せてしまおう。

 

副作用とは、かくも恐ろしい。ストラテラはコンサータと比較してマイルドだと言われている。その分、即効性のある中枢神経刺激剤のコンサータと異なり、ストラテラは6週から8週で効果を感じるという。けれど、副作用は初日からあらわれた。程度にもよるが、わたしは息子の状態は、なかなかの重度だったと感じる。これだけの苦痛に6週間も忍耐を強いるなんて、できない。

非中枢神経刺激剤だろうとなんだろうと、やはり脳に作用する薬なのだ。風邪程度のノドの腫れやセキに効く薬とは違うんだろうなと、漠然とだけど思う。

 

夏にその選択を与えられ、本格的に検討すること半年。それでもまだ熟考に至っていなかったかもしれないとすら思えてくる。年月の経過と熟考は必ずしも比例はしないのだから。遊びに出かけているときまでそれを考えていたかと訊かれたら、恥じ入るより他ない。

来週は診察を受けるので、その際にあらためて仔細まで気になる点をうかがえるよう、質問事項をしっかとまとめておこうと思う。ちょうど手帳も届いたし。書くことたまりすぎて紙の切れ端たくさん持ち歩いていた。

ヴィトンダミエの手帳が壊れたので、ボルドーカラーの本革手帳と2011年のリフィルを買った。1月から3月までカレンダーに書き留めていたことだけで真っ黒。12月には楽しい出来事で真っ黒になっていますように。

 

今日が、そんな一日の小さな積み重ねでありますように。


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