〜long as grass grows,water runs

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OS Mountain Lionリリース記念 青い池をさがしに

Posted on 06/08/2012 20:18 by なわでいず
120727_美瑛青い池01

120727_美瑛青い池01

北海道上川郡美瑛町を初めて自分で運転して訪れた。

年間の真夏日が平均7日程度の北海道では観測史上も珍しい、7月中に7日間連続記録を達成したさなかであった。炎天下でかげろうに揺れる景色もまた、とても美しかった。

 

 

201年7月25日にMacの新OS、MountainLionがリリースされた。

iPhoneなどとの連携がよりシームレスになるとあっては、MacBook ProおよびiPhoneユーザとなっては非常に待ち遠しかった。ところがいつものように使用しているアプリとの互換性に不安があり(わたしのCS3はLeopard時点でサポートを終了している。じっさい動いてはいるのだけれど、Leopardと現在のLionでは多少勝手が違っていて戸惑っている)、結局は本来のOSのアップデートに腰が重たい姿勢は変わらず、長らく先陣を切ってくれる友人の感想を聞いては、やはり外付けHDD、TimeCapsuleを買ってからにしようと考え直している(年明け早々にMacが壊れ、3月にはロジテックの外付けHDD2TBも吹っ飛んだ。ロジテックは2台目にして2度目の故障、一年もったためしがない)。

Mountain Lionが楽しみだった理由の大きなもうひとつは、壁紙に美瑛町の「青い池」が採用されたこと。美瑛町在住の写真家が撮った青い池は、神秘的で信じられないブルーをたたえていた。もともと興味はあり、自分の目で見てみたいと強く思った。

 

【アップル】Macの壁紙にも使われた北海道の「青い池」に行ってみた! 見る角度によって色が変化するとか神秘的すぎる!!(ロケットニュース24)

http://rocketnews24.com/2012/08/06/235694/

採用された壁紙となった美瑛町「青い池」

“Blue Pond – The WallPaper for Apple Inc.” by Kent Shiraishi

http://500px.com/photo/8667352

上の写真を撮影された美瑛町の写真家 Kent Shiraishiさんのブログ

http://blog.goo.ne.jp/chimaki-1014/e/db5ea1660b8c7fedd2f671189ed88c3a


去年は8月の半ばに富良野へ出かけ、午後から雨の中「北の国から」で使用された家を駆け足で巡った。「次こそはラベンダーの季節に来よう」と思っていたので、なかなか行けないから富良野の隣町・美瑛町と富良野をラベンダーのベストシーズンにまわってこようと画策していた。

そんなわけで、ラベンダーの開花状況で満開となっていた7月最後の週末、iPhoneと充電器、充電式乾電池16本を携えて、出かけてきた。

札幌の自宅を8時ころに出て、高速道路を利用して三笠まで。そこから桂沢湖経由の山越えルートで2度ほどゆっくり休憩を挟みながら、上富良野町のラベンダー園で有名なファーム富田に着いたのが11時ころ。意外と運転はタイヘンではない。そこから北上して美瑛の名だたる木々や丘のある「パッチワークの丘」地域までも、さして時間はかからなかった。ただただ暑い富良野を抜けると、太陽が雲に隠れてちょっと涼しくなってくれたのもありがたい。

そこからの道のりが、実はいまいちわからなかった。webで調べたものをEvernoteに入れておいたものの、道中電波が良くなくて閲覧もできない。オフライン保存の大切さを思い知りSoftBankユーザ涙目。

というのも、青い池は近年たいへんな人気だそうで近隣地図を見つけることはいくらでもできるが、住所が「白金温泉の方」までしか調べられなかった(無番地なのかと想像)。美瑛町内のどの辺りに白金温泉が所在するのかを知らないままだった。出かける際にはiPhoneにデフォルトで入っているマップに住所を放り込んでずいぶん助けられている最近、小さなディスプレイで白金温泉の位置はあらかたは把握したつもりではあるが、困ったことに白金温泉が近づくにつれ電波が途切れてしまった。道央の地理に暗く方向と地理に関しては白痴のわたしには修行の道のりだった。

 

さておき…

街路樹ではなく、あきらかに山を切り拓いて道路を敷かせてもらった感のある道路わきに並ぶ木々は陽光を遮るほどに茂り、正面には山脈が目に入り、ところどころで「正面は十勝岳」などといった看板が置かれている。これはうれしい。白金温泉まで4kmほどつづく白樺街道は「北海道自然100選」にも選出された景観。かつて十勝岳が噴火した際に自然と白樺が自生したのだそうだ。この白樺という木のすがすがしさ。道央・道北の厳しさと短い夏の繁栄が象徴的な美しさ。

不安になるほど進むと、「青い池駐車場」の立て看板が見えてきた。数年前までは車の置けるスペースから少し歩いたそうだが、現在は池の近くにつくってくれたという。観光バスも来ている砂利の広い駐車場はほぼ埋まっていた。車を停め、虫よけスプレーをたっぷり吹いて(4年連続虫さされがパンパンに腫れ上がり「身体が過剰反応しやすくなっている」とステロイドを処方されている)薮を切り拓いたような道へ入る。

120727_美瑛青い池手前

120727_美瑛青い池手前

駐車場から散策路へ入ってすぐに息をのむ。林の合間からちらりと覗く青。

Mountain Lionの壁紙に象徴的なカラマツの枯れ木の並んでいるのは池の中心部で向こう側にあり、他は青く生きた木々が池を囲んでいる。すぐ手前の浅い部分から、もう青い。

幻想的な景色にしばし頭が真っ白。

 

 

池の片面わきに沿い、池の突き当たりにある川へ向かって散策路がつづいている。人出はそれなりにあり、あまり立ち止まるのも申し訳ないので、目の前に広がる奇跡のような池を凝視して歩く。我に返って取り出したのはiPhone。iPhoneでAppleが採用した青い池を撮り、Twitterで「青い池なう!」とpostしたい…のに、SoftBankの電波はうっすら3G回線を拾ったきり、お亡くなりに。OMGー。一昨日からのプラチナバンドに初期から対応してほしい場所だよー。

ふと見渡すと、こともあろうにiPhoneやiPadでサクサクと通信らしき操作をしている人たちが。ポケットWi-Fiか、auか。ドコモのガラケーを見てみると、アンテナはばっちり全力で立っていた。あぁ…ひょっとするとSoftBankだけがダメという世知辛い状況かもしれない…

気を取り直して、ゆっくりゆっくりと散策路を進んだ。混雑や渋滞に慣れないわたしにとっておそらく今日という日を選んだことはおおよそ正しくて、聞くほどの人出ではなく、かといって決して寂しいわけでもなく。アジアンが目立つが、さまざまな言語が聞こえ、立派なカメラや三脚を携えた人も少なくない。

120727_美瑛青い池02

120727_美瑛青い池02

 

 

 

 

 

さらに進んで池の中心部に近づくと、あの立ち枯れたカラマツがずらりと並んでいる。

なぜだろう、朽ちた木は侘しい気持ちだけをまねくものと思っていた。ここはなぜかひたすら幻想的。

 

 

 

120727_美瑛青い川

120727_美瑛青い川

 

立ち枯れた木々を過ぎると、川に突き当たる。

不思議なことに、この川を流れる水も青い。池よりは白っぽく見えるのだが、明らかに青をたたえている。白いしぶきがあがると、ミルキーな緑がかった涼しげな青が浮かぶ。信じられないほどきれい。

 

見たことなどこれまでになかったのに、そんな青が自然にとけ込んで見えるところがまた素晴らしい。日によって青の見え方が違うと聞いている。どの青が一番なのかは、おそらく見る人によるのだろう。薄曇りとなった今日の青を脳裏に焼きつけて、次はどんなふうに違うのだろうと考えていた。また、来よう。

 

120727_美瑛青い池にはとんぼも見学に

120727_美瑛青い池にはとんぼも見学に

 

この青さがコロイドに由来していると、あちこちで記載を見た。白金温泉地区にて湧出している「白髭の滝」などから、アルミニウムを含んだ水が流れ、美瑛川の水と混じり、目に見えないコロイドが生成されている。
そのコロイド粒子が太陽からの光と衝突し、散乱すると、波長の短い青い光が散乱されやすくなり、青く見えると言われているという。ただ、不思議なことに、過去にも水質調査は実施されたものの、これといった明確な原因は解明されていないという。

 

わからなくて、いいんじゃないかな。

 

GPSも届かず、地図帳を片手に、どういうわけか未舗装の道路を走りながら、思った。

(そのあとちゃーんと舗装された道々に出たもん(`・ω・´))

 



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