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TITANIC 3D タイタニックをIMAXシアター鑑賞

Posted on 12/04/2012 23:21 by なわでいず

猛省している。

4月7日からロードショーのはじまった「タイタニック 3D」は、映画館で初めて観る「タイタニック」となった。

自宅では幾度となく観ているのに、まったく気づかなかったシーン、描写、表情、迫力に、ただただ涙。

視界に大きく広がるスクリーン、耳がちょっと痛いほどに大きな音声で、「タイタニック」が飛び込んでくる。冒頭の闇にちらちらとほの明るく映る海面から浮き出る「タイタニック」のタイトルロゴで、まず落涙。車から降りてタイタニック号を見上げるローズ、ポーカーで満面の笑みをたたえ駆けるレオの初登場、初っぱなからほぼずっと泣いていた。

翌日は下半身に力が入らないほど摩耗した感。

「タイタニック」2Dは、DVDでならばおそらく百回単位で再生した。家事の合間にちょくちょくレオのお耽美いただきますとばかりにBGMよろしく流した。DVDは2001年ころから通常版を、2006年ころに発売されたアルティメット・エディションを持っている。映画館で観たのは、今回の3D版が初めて。

レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットが主演した「タイタニック」公開当時、競馬にもっとも没頭していた時期にあったわたしの生活は「競馬」と「それ以外のすべて」だけに分けられていた。

加えて、わたしはセンスの良い人だと思われていたい気持ちが強かったのだろう。周囲のセンスがいいと感じる友人たちの評価がおおむね芳しくないこともあり、「タイタニック」は「ナシ」だった。

TVもほとんど見ていないから、「刑事プリオ」もなんとなくしか記憶していない。

 

21世紀に入って、定宿の静内のサラブレッド生産牧場で、持参した「タイタニック」を観た。レオの美しさにガンガン胸が高鳴り、ストーリーに立てないくらい号泣した。映画に関しては絶対の信頼を置いている友人が「ウン百億円のウンコ」と称した作品を絶賛するのは恥ずかしいと思う反面、これだけ感性は強く反応していた。

そうとう遅まきのレオナルド・ディカプリオファンだろうし、タイタニックのファンだろう。初めて「タイタニック」を観て以来、レオの美しさを堪能するためにDVDを買い、映画館へ足を運んでいる。リアルタイムで観られた最初の作品は「ギャング・オブ・ニューヨーク」か「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」だったのではなかろうか。

 

なので、斜に構えてるわりに大好きですタイタニック的な立ち位置(なんだそれ)だったことを、申し訳なく思う。ごめんなさい、タイタニック大好きです。素晴らしいです。もう隠し立てしません。

 

先日、「戦火の馬」を観に映画館へ足を運ぶと、劇場がタイタニック一色だった。ここは週替わりで旧作品を上映しているので、そのひとつかと思ったくらい、3D化の話も知らずにいた。3D版タイタニックのプロモーションは、大々的ではないのだろうか。

3Dデジタルカメラで撮影のできる現代に、2Dフィルムを一年もの年月をかけて3Dに起こした「タイタニック」。まだ3D作品を3本しか観ておらず、基準がわからない。3Dの評価はわたしにはおおよそできそうにはない。「アバター3D」で高い評価を得たジェームズ・キャメロンが、迫力ある本作を3Dに起こしたいと思った気持ちだけは、わかるなぁ。

 

映画館で観てよかった「バックドラフト」を友人と自宅で観たとき、「ちがう、もっとすごいの!」と説明したことを思い出す。ジェームズ・キャメロンの「タイタニックは映画館で観るべく映画なんだ」というインタビューを読み、自宅で観るべく作品など誰も制作していないだろうとツッコまずにいられなかった。でも、それを置いておかなくても、そう言いたい気持ちは、すっごく理解する。

 

映画館で観たら、レオの魅力はもっとはじける!(←それか!)

 

「タイタニックを映画館で観たかった」。それが叶うのだ。自分が大歓喜することだけは容易に想像できた。レオが3Dで飛び出してきたらつい両腕広げかねない覚悟を決めて、誰も誘わずに、観たがった息子も置いてひとりで行ったんだー。

それどころでなかったよ。レオは飛び出してはこなかったからではないといいな。最初っから泣きっぱなしで、握っていたハンカチはぐしゃぐしゃ、たまーに見る字幕(英語力には覚えが…うそです。レオの顔だけを追うと決めて臨んだのです)は3Dグラスをかけているのににじんでいて、なんだこれと思ったら目に涙ためっぱなしなんだものそれはにじむわけで。なぜか右腕は筋肉痛で、それでも3時間超が長いとも感じず。残念ながら膀胱は現実の時間経過に忠実で、タイタニックが沈んだ頃にはだいぶん現実に呼び出されたけれど。

きゅうきゅうに閉じ込められた上流階級のお嬢様・ローズ。聡明で、凛とした立ち居振る舞い。自由に、ときにワイルドに飛び回れる翼を持っているけれど、窮屈な鳥かごにしまわれたたまれたまま。両親を失くしヨーロッパへ渡った根無し草のジャックがローズに惹かれ、思いをともにしたとたんに船が沈もうとしていて。ローズだけでもと救命ボートに送るも彼女は沈みゆく客船に残るジャックのもとへ戻る。ジャックはひたすら彼女を守り、あたたかなベッドの上で大往生すると約束させ、自らは大西洋に沈む。約束を果たすために自分の手をしっかと握ったジャックの手を放さなくてはならなかったローズの気持ち。ケイトを節々で大事に扱うジャックのきゃしゃで長い手足と、男性らしい肩のつき。うおおおおレオー!!!デオー(鼻づまり)!!!

 

レオは「タイタニック」を引き受けたことを後悔しているような噂もたびたび流れているが、逆に出たことで得られたメリットを生かそうとポジティブに捉えているというコメントが、「タイタニック3D」のパンフレットには書かれている。アクターというよりもスター扱いされるのを不本意だと考えているのは、その後の作品チョイスにも顕著だろう。やっぱりタイタニックにはレオありきだと思う。ケイトもまったく同じだ。高貴かつ旺盛な好奇心を隠せない令嬢を、彼女が作り上げたのだと感じる。

 

観に行った4月11日は、実際のタイタニック号が、前日出航したサウサンプトン港から寄港したアイルランド・クイーンズタウンを離れ、処女航海に出た日でもある。1912年4月11日、ぴったり100年前の出来事。

この映画タイタニックは史実を交えたフィクションではあるが、多くの事実に基づいたストーリーが展開されている。女性や子どもを優先しての避難を「夫と離れない」と船に残る決意をして、夫婦でタイタニックと運命をともにした方々の一組は、当時の世界最大手百貨店メイシーズの経営者だそうだし、乳児を抱えた母親の遺体が浮かんでいたのも、最後の最後まで演奏を続けた弦楽隊、聖書の海の章を読み上げた神父の存在も目撃証言があるとされている。映画化に際して抗議されたマードック一等航海士のキャラクター設定についても、マードック氏が実在するからこそのこととはいえる。
(彼は劇中でトミー・ライアンを撃ち殺してしまい、受け取った賄賂をキャルへ突き返し、自ら頭を撃ちぬいた人。実際には最後まで任務を遂行して殉職されていらっしゃるそうだ)

それらを知ったあとだけに、すべてが泣ける。凍てついた広い大西洋でなすすべもなく放り出された1,500名あまりの乗客、クルー。どんなに苦しまれたことだろう。

昨年は津波で海の恐ろしさを知り、先日のイタリア船の事故ではパニック時のクルーの信頼性を考えさせられただけに、満たされた余生が待っているにもかかわらず、紳士らしく夜会服で最期を覚悟した富豪たち、大きな夢を抱いて自由の女神を想像していながら、優先順位の低さに泣いた労働階級の方々、自身の身の保証は皆無と知っていながらも乗船客に最期まで救命活動をつづけたクルーの真摯さ。生還した方々も、あってはいけない豪華客船の酷い沈没までの一部始終を目の当たりにして、多くはご一緒だった方を失われたのだろう。こんな残酷な出来事が史実であることじたいが、なんと悲しいことか。

 

とんでもないスケールのセット、制作費、派手な演出、アカデミー賞最多受賞、世界最高興行収入(当時)、アイドル顔の若手俳優らが演じるラブストーリー。ラジー賞選出委員会がヨダレをたらして待ち望んだ作品にもそれはなろう。

誰がどう評価しようと、それはその人。わたしはやっぱり「タイタニック」はすごいと思っていることを、隠すのをやめよう。素晴らしい。これは映画館で観られて本当によかった。レオ愛してる。本気で愛してるから早くけっk(喀血)

 

そして「タイタニック」の持つ「ノンフィクション」部分への思いを強くする。

1912年4月15日午前2時20分、タイタニック号が沈没。この週末で凄惨な事故から100年。彼らへの追悼を。

 

 

恥ずかしいけどほしいです。
劇中、代名詞的な「I’m flying!」シーンでローズがつけていたコームのレプリカ

婚約者キャルドン・ホックリーがローズに贈った、かつてルイ16世が所有していたといわれるブルーダイヤモンド「ルクールドラメール(Le Coeur de La Mer- Heart of the Ocean)碧洋のハート」のレプリカ


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