〜long as grass grows,water runs

naritabrian.com


えーちゃんの懇々オタクっぷりに感嘆

Posted on 16/10/2010 23:10 by なわでいず
100924_えーちゃんのローライ01

100924_えーちゃんのローライ01

メールや電話ばかりでなかなか会えない、大好きな友人・えーちゃん。

家はさして遠くないのに会う機会に恵まれないのは、ひとえにワタシの体力がないから。

えーちゃんはススキノで朝までコースが常の飲み屋を経営するロックンローラーで、一方ワタシはえーちゃんがフルスロットルの時間帯に起き上がる生活リズムを送る小市民。

こまめにライブの予告を報せてはくれるものの、たいてい催されるのは日曜の夜。休み明け前日なんて間違っても出かけられない根性なし、いつも自宅でグズグズ養生しているだけ。それでも4月の息子の誕生日にはお祝いに夕食、モノはとりあえず壊すようなボンクラ息子に高価なラジコンを贈ってくれて、5月のえーちゃんのお誕生日に出かけ、7月の息子の運動会には寝ずに駆けつけてくれた。先月は友だちのお誕生会でも食事を一緒できたおかげで、今年は「まだ顔1回しか見てない」なんて悲しい事態までには陥っていないのが救い。

気づけば20周年にもなろうというお付き合いのえーちゃんは、未だ独身でもあり、昔からワタシの癒しの存在。そして、なんたって驚異的な「なんでも出来る人」。

あんまりすごすぎて、えーちゃんの紹介は簡単にはできない。飲み屋だけに酒は呑めるし呑まれる(何でも出来るってカテゴライズしていいくらいに呑むからいいのだ)に留まらない。ユニークなお父上の方針でスキーは上手い、スキューバダイビングはインストラクターの腕前、ギタリストなれど歌もうまい、映画、アニメ、カメラなどに精通している。クルマや家電をホイホイっと直しちゃう男性らしい器用さとともに、日常はといえば三日三晩コースでハンパなくおいしいデミグラスソースを作る一方、日頃の食事も問題ないどころかワタシなど自らが恥ずかしくなる高いレベルの腕前と手際。その上ミシンでパジャマからジャケットまで縫ってしまう。

ただ「ギターうまい、詳しい」って書いたって伝わらないよなぁ。演奏技術ももちろん、メンテナンスから修理までもこなすのは、たしかな知識を裏付ける。もうダメかもと思うような木板の反ったアコギも丁寧に修理してしまったときには拍手してしまった。カメラも、映画も、家電も然り。カメラひとつとっても名機を複数持ち、ダイビングで水中撮影だってしてしまう。「潜るついで」と、沖縄のヒトデ駆除ボランティアへ楽しみながら出かけてしまう。マニアックすぎるアニメで、他作品を知らなければ仔細まで伝わらないような、作者の超マニアックな小ネタにいちいち反応できる知識。おかげで息子は3歳にしてアンパンマンよりも「パトレイバー」に親しんでいたかもしれない。

これをすさまじいオタクと呼ばずして、誰がオタクだ?

って言うといつも「それおまえだ」って反撃されるんだけどさ。ワタシはオタクじゃない。三等兵…の志願兵に願書を書こうかな程度の「ちょっとこだわり派」レベル。

閑話休題。

いま、トイカメラが人気だ。動画撮影やら秒●コマの高速連写だの異様に速いフォーカスだの、ホワイトバランスどころかシャープネスに色味調整と必要以上にも思える高機能を搭載したデジイチ(デジタル一眼レフ)と超対照的に、シンプルな構造でピンが甘くレトロチックな写真が撮れるトイカメ、今はトイデジもあるね、「カメラ女子」なんて単語もでき、ストラップやケースなどおしゃれなアイ テムも豊富でファッショナブル、本体は1万円でお釣りのくるような、かわいいカメラも人気している。

えーちゃんはNIKON派で、Nikonなら一眼レフを複数台持っている人だ。そんなえーちゃんならと思い「トイカメラって持ってる?」と聞いてみた。「あるよー」とバッグから取り出した小さなケースから何気なくポロッと出されたものにゴクリ。アンタ本気でオタクだよ…

 

100924_えーちゃんのローライ02

100924_えーちゃんのローライ02

ローライをトイと呼ぶな!!

えーちゃんにかかればローライ35はトイなのか…。

Rollei35は、1966年に発表され、30年を過ぎてもなお世界中から愛される名機のひとつ。コンパクトカメラの先駆けであり、1967年のリリース当初から最高峰であったことだろう。これだけのコンパクトボディにカールツァイスレンズ、デッケルのコンパーシャッター、ゴッセンの露出計と、超一流パーツを詰め込んだ、現代でも通用する…いや、現代だからこそ超一流を知る人々に珍重される、いつまでも先進的なカメラ。

「見てくれこの脚」ではないが(出典:テンポイントの実況)見てくれこのボディ。ダイヤルはフロントに配置され、最低限の必要部品だけを最上級のモノで揃えた美しさ。カクカクしたかたちが好きで、最初に買ったコンパクトデジタルカメラはあえてカクカクにデザインしたIXY200aを選んだわたしの目には、ルックスだけでノックアウト。

いまだ流通しているのもすごい話だ。価格だって発売当初67,000円と高嶺の花で、現在もシンガポール製の中古でも半額程度と破格のニーズ。ワタシの13年前のEOS55は、当時ボディ単体で85,000円くらい、もはや中古で5,000円程度。ここに深いこだわりが見られる。

70-200mm通称赤玉を使うと腕がプルプルして、動画機能なんぞ取っ払って軽量化しろと文句を言いたくなる、バックディスプレイで設定からプレビューまで即時にできる、こんもり過剰親切EOS 7Dでコレを撮らせていただくのは、ちょっとおこがましくも思えた。

動画はムービーカメラに任せろ。「カメラ」は瞬間を切り取るアイテムであれ。Rolleiの放つ威厳は、そう言っていた。(ワタシがそう思うだけなんだけどさ)

そんなローライのオーナーにふさわしいえーちゃんは、やっぱり敬愛なるオタクだなと思う。

そしてプラグとケーブルの間をワンコに噛み切られた、見た目はアンティークで超カワイイけど無機能な、デロンギのコンパクトセラミックファンヒーターを「(事前に電話で相談した)思ったよりぜんぜん簡単」と、修理を受けてくれたえーちゃんと「お前こそキングオブオタク」と罵りあって別れた金曜日。日頃の精神の疲労によーく効いた。

えーちゃんは、なんでも出来るヒトなだけじゃない。にこやかで細やかな心配りのできる、万人に愛されるキャラクター。こんな人はめったにいない。

えーちゃん大好き。デロンギ引き取りに近々行きます。

ほんと、日常を抜け出して温泉でのんびりしたいねぇ。うまいもん食べてさ。


Comments are closed.


  • 口数より多く

  • 【送料無料】kobo Touc...

    【送料無料】kobo Touc...
    価格:7,980円(税込、送料別)

  • calendar

    2010年10月
    « 9月   11月 »
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    25262728293031
  • archives

  • content

  • Shopping is Entertainment!









↑ Top