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夢のような飛翔 – レーヴディソール

Posted on 03/10/2010 23:13 by なわでいず
100911_2札1新馬_レーヴディソール_ウイナーズサークル

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ナリタブライアンの孫(だから父ネオユニヴァースの存在は?)オールアズワンが札幌2歳ステークスを勝利して、今年の札幌開催もつつがなく終わった。

札幌2歳ステークスのパドックで、あることを考えていた。
「あの仔が走る姿、どうだっただろうなぁ」

結果として、「あの仔」が帰厩してくれて、助かったのかもしれないけれど。

2回札幌開催で、彼女とは出会った。そう、それは事件だった。

土曜は家族サービスに費やしていたのだけど、9月11日はどうしても見たい新馬がいた。 自転車で向かう道のり、気分屋でその日はあまりスピードの上がらない息子を叱責しながら着いたJRA札幌競馬場の駐輪場で、そのレースの実況を聞くハメになった。

あー!!!中舘くーん!!!なーかーだーてー!!!!

ぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜勝ってるー!!!!!

半ギレで息子をなじりながらスタンド前を横切る道すがらに、リプレイを観た。単勝1.2倍を背負っていたし、脚先が軽そうだったから、ポンと出て逃げ切りなんてレースでもするかなと思っていたら、馬群からぐいっと抜け出して快勝。なんと胸のすく勝ち方。

正門から入ると、札幌競馬場のウイナーズサークルまではけっこうな距離がある。ゼイゼイいいながらも、必死にウイナへ走った。

牝馬のレベルが高いといわれた年にG1で初勝利をあげ、その後もステイゴールド級の善戦を続け、現地観戦していた2000年のジャパンカップに出走していたレーヴドスカーの娘・レーヴディソール。母の血を継いで芦毛だ。

ドキドキしながら待っていると、レーヴディソールは現れた。

100911_2札1新馬_レーヴディソール_デビュー戦勝利

100911_2札1新馬_レーヴディソール_デビュー戦勝利

あ。

『胸の鐘の音を鳴らしてよ♪』

Mr.Childrenの「youthful days」が耳の奥でガンガン流れていた。

完全にひと目惚れ。

この曲、わたし好みのドラマチックではないのに、ものすごい思い入れの強いナンバー。ナリタブライアン産駒を追いかけて東奔西走していたころにガツンときた新曲だったからなのだろうか。飛行機や新幹線、夜行バスでの移動中ですら、こればっかり飽きずに聴いていた。

大事すぎて、後年もケータイの着うたに設定するのすら、カレシ専用だったりしていた。もっとも、使うことがなくなってしまったわけだが。そこに気づいて「もったいぶるのがもったいない」と、先月からデフォルトの着うたに設定している。

新馬戦、さぞ緊張しただろうに、興奮する様子もなく、きょとんとした顔はつい先ほどのキレっぷりとリンクしない愛らしさ。

芦毛の小さな顔、おっとりした顔立ちはくるくるの大きな瞳、鼻面が短くて、まるでウサギちゃんみたい。決定的なのは、ハナにちょこっと差す白(本当に弱い)。脚が長くてオンナのコらしいきゃしゃな体躯、まだこれからもっとよくなる余地がありそう。競走馬じゃなくてモデルにでもなってもらいたいくらい。というかうちに連れて帰りたい。

『胸の鐘の音を鳴らしてよ 切ないほどの抱擁とキスで』

レーヴディソールの女のコらしい立ち居振る舞いに、わたしの胸の鼓動はますます高まり、耳元でひたすらガンガン鐘が鳴り響いた。

とりたて思い入れのある血統ではない馬に、久々にときめいちゃったよ。

100911_2札1新馬_レーヴディソール勝利_02

100911_2札1新馬_レーヴディソール勝利_02

カメラを構えるわたしの位置と、レーヴディソールを引いている人の立ち位置がバッティングしていて、ついアゴでしゃくるように「ちょ、あと半歩右へ…」と、必死に念じていた。申し訳ございません。

うまい具合にずれてくれると、これでもかとシャッターを切った。

札幌2歳ステークスだろうかと期待していたら、同厩に出走予定馬もいたからなのか、彼女は栗東へ帰っていった。オールアズワンが至福をもたらしてくれた今、彼女が帰厩してくれたことに、内心安堵してもいる。広いコースでまたスカッとキレるあのコを観たいな。

芦毛は特別好きではなかった。

母馬ゆずりの芦毛や、好きな芦毛の種馬の仔が芦毛ならば盛り上がるくらい。

天の邪鬼なので「女性は芦毛が好き」という通説に反目したのかもしれない。

競馬をはじめて16年。いま必死に思い出しても、好きだった芦毛の牝馬はランマンシチー(父ビワハヤヒデ、牛みたいにタプタプで超かわいかった。あとから知ったんだけどキョウトシチーの妹だった)やダンツシリウスしか浮かんでこない。

そんなわたしの競馬歴に燦然と輝く芦毛の名牝、それはエイシンバーリン。スプリンターのわりにスタートは決して速くなかった。だけどシルクロードSで1分7秒台の壁を割った、翼の生えたサラブレッド。休養中、そして引退後に会いに行ったバーリンは、スプリンターと聞いて想像するようなバヒバヒすることもなく、ものすんごいキュートで、南井克巳騎手とのコンビは違和感をおぼえるくらいだった。

ママとなったバーリンに最後に会いにいったのも、ずいぶん前のこと。すっかり白くなり、女神のように輝いていたバーリンが脳裏に浮かぶ。

栗東に帰厩してから、まだあまり速いところはやっていないみたい。脚元が心配なタキオン産駒、何よりまずは順調でありますように。

バーリン、芦毛の名牝の大先輩として、これは吉報かな。

今日出会った芦毛の娘は、あなたを凌駕するかもしれない。

Reve d’Essor 直訳すると「飛翔の夢」だろうか。

夢を見るような飛翔を、わたしは夢見ていたい。

愛くるしい顔で、ロンシャンまで飛んでゆける翼が、鞍に隠れていやしないかな。

予言者になれることを祈って。

2010年札幌開催の思い出。


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